がんの子どものトータルケア研究会静岡

小児がんの子どものトータルケアに関する情報や、メンバーの活動を紹介していきます

中部小児がんトータルケア研究会

9月28日に名古屋市で「中部小児がんトータルケア研究会」が開催され、我々のNPO法人の理事長の本郷が特別講演をしました。(K.A)

  • 演題名「命を見つめる子ども達、命を見つめた子ども達」
  • 演者:磐田市立総合病院 小児科 本郷輝明
  • 抄録:小児がんをもつ子どもの生存率が上昇すると共に1990年代から病名告知の問題が出てきた。我々は全国に先駆けて病気説明に取り組みスリースッテップを提唱し、病気説明の環境を整えるファーストステップの大切さを主張した。1990年代はターミナルケアにも取り組み静岡県下の他病院と共にターミナルケア・トータルケア研究会を結成し研鑽した。死を目前にして子ども達は何を見つめたのか、何を親や医療者に語ったのか、カルテから言葉を選び、治療経験者の感想文や院内学級の先生の短歌を抜粋して伝えた。磐田市立総合病院に移ってからは脳幹部腫瘍の子どもや事故死や急死、新生児死亡などを経験し、「子どもの死」と向き合った医療スタッフに過大な心理的負担をかけていることを知り、直接患者と接する医療者への後方支援の重要性を認識した。「子どもの死」に対して医療スタッフが現場で感じた感情を共有する場の設定などの側面支援について紹介した。